- 書名:『繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史』
- 原題:”The Rational Optimist”
- 著者:マット・リドレー
- 訳者:大田直子、鍛原多惠子、柴田裕之
- ISBN:978-4-15-050388-8
- 刊行日:2013/07/10
- 価格1,197円
- 書名:『世界を変える日に』
- 原題:”The Testament of Jessie Lamb”
- 著者:ジェイン・ロジャーズ
- 訳者:佐田千織
- ISBN:978-4-15-011909-6*
- 刊行日:2013/07/10
- 価格:945円
久しぶりの更新になります。
本を読んでいないわけではなかったのですが、最近効うつ剤を飲み始めたのでなんだか注意力が散漫というかぽやーっとしていまい、電車の中ではスマホをいじってFacebookとLINEばかりしています。
スマホはぽやーっとしているのにいじれる面白いデバイスなんですね。
で最近やっと読了したのが上記の2冊です。
どちらもハヤカワ文庫です。
数年前からハヤカワ文庫は背が高くなり、本棚に入れにくくなりました。
ハヤカワは文庫であるという大前提をよく考えるよーに。
あと、ハヤカワ文庫だけじゃないですが文庫の値段がバカ高くなっていませんか?奥さん!財布に優しくない!文庫って安くて小さいから好きだったのに・・・
で、本題です。
『繁栄』は人類は労働の「分業」と労働の結果の「交換」によって繁栄をしてきて、さらにその「分業」と「交換」を進めていけばさらに繁栄するのだ!という論調の楽観論の本です。
基本的にテレビやネットで流れるニュースは悲観論が多いですが、なるほどとうなずける部分も多く楽しく読みました。
あと、そうだったか、と思ったのがお金の意味。
お金って昔はお米がお金の代わりをしていたという話を聞いていたのでお金=人間を動かすためのエネルギーと交換できるもの、という感覚だったのですが。
筆者はお金=労働(+結果)だと言っています、確かに。そう言われるとそうですね、コンビニに行ってポッキーを買う。これはポッキー自体にお金を払っているわけですが、ポッキーを作ったことに対してもお金を払っているわけで、さらに、ポッキーの材料を作った人の労働に対してもお金を払っているわけです。
だから、お金はグルグルまわしてみんな働かせろ!と思った次第なのですが、私はのんびり窓際族みたいに定時で上がりたいな、さらにそれで高給で定年まで保障されているような仕事ないでしょうか?
『世界を変える日に』は子供が生まれなくなるウィルスが蔓延してしまった世界。そして、そのウィルスに勝つ解決法が発見されます。それはウイルスに耐性を持った子供を生むことはできるのですが、生んだ母親は死んでしまうという方法です。
その死んでしまう決死隊みたいな母親に志願した少女の奮闘の記録です。原題は直訳すると「ジェシー・ラムの遺書」です。
物語は少女が子供を生むまでは書かれていないのですが、おそらく無事に子供を生み、少女は死んだのでしょう。
あとがきを読んであれ?と思ったのですが、この本の主題は「少女の自立と決断、実行」だそうです。
でも、私が感じたのは破壊的なウィルスに対してもあきらめずに立ち向かっていく希望を未来に託すという人類の気持ちみたいなものに心を打たれたわけです。
で、2冊を読んで感じたことは人類は子供を増やし、どんどん分業化し、交換を促進し、がんばって繁栄しろ!ということです。
抗うつ剤を飲んでひいこら生きていますが、なんつーか、希望ってものを忘れたらいかんのよね、そいで、分業ってのは大切なんだよね、いまやってる仕事っていろいろな種類のあわせ技みたいなので自分の身になっているのかな?ただの便利屋じゃないかオレ、転職しようと思ったのであります。