- 書名:『下天を謀る(上・下)』
- 著者:安部龍太郎
- ISBN:978-4101305257(上) 978-4101305264(下)
- 刊行日:2013/4/27
- 価格:上下ともに724円(税込)
- 発行:新潮社
- ページ数:455(上) 487(下)
- 形態:文庫
JAVAの試験に合格した。
レベルとしては一番下のJAVA Bronze SEだ。
でもうれしい。
次はSilverだ。
そして転職活動だ。
わが社の業績は特によくならず、給料も戻らない。
早く転職しなくてはならない。
という時期に読んだのが『下天を謀る』。
図書館で借りた。
図書館でタダで借りたものをあーだこーだ言うのはあまりよくないとは思うが、許してください。
主人公は戦国時代から江戸時代を生きた藤堂高虎。
羽柴秀長に仕え、その死後は徳川家康に仕えた武将・政治家である。
戦国時代は織田信長の入京(1568年)を持って終わるという説が有力なようだ。信長が今川義元を破った桶狭間の戦いが1560年なのでその8年後に戦国時代は終わってしまうのである。
藤堂高虎はその戦国時代の終わり頃に、信長に滅ぼされることになる浅井家でデビューする。しかし織田信長が戦国時代にケリをつけてしまったあとのお話はどうも、気が抜けた感じがする。
織田信長は本能寺の変で倒れるのだが、信長の領国やらのほとんどを引き継いだ秀吉が、信長の勢いを借りて内輪揉めを制して天下を統一、そして秀吉が死んだ後にこれも信長の子分であった徳川家康が耐えて耐えて天下をもぎ取る。
その流れの中で藤堂高虎が秀吉の弟の秀長の家臣から家康の家臣となり、徳川体制を磐石なものにしていくというのがこのお話であった。
安部龍太郎は『蒼き信長』で桶狭間の戦いまでの信秀・信長父子の血沸き肉踊る戦国乱世の獲った獲られたを描き、私は大いに興奮した。今回もそれを期待したのだが、そもそも主人公は戦国時代が終わってから活躍する藤堂高虎である。あまり興奮はしない読書となった。
という時に自民党が「集団的自衛権の行使容認を閣議決定」した。
今すぐに戦争が起きたり、どこかの国を侵略したりすることは無いとは思うが、安部首相の生き急ぐような強引ぶりはどこかの国の昔の太閤が死の間際に文禄・慶長の役を引き起こしたのと少し似ているようでなんつーか、いい感じはしない。
自民党に投票した人たちは責任を持って安部首相を止めるよーに、そして自民に負けてしまった野党に投票した人も責任を持って安部首相を引きずり下ろす力を持った勝てる野党にしっかり投票するよーに。