- 書名:『監獄ラッパー』
- 著者:B.I.G. JOE
- ISBN:978-4101260815
- 刊行日:2014/8/1
- 価格:520円(税別)
- 発行:新潮文庫
- ページ数:270
- 形態:文庫
オーストラリアに薬物を密輸したことで逮捕された日本人ラッパーの獄中記が本書。
異国の地の刑務所での日々がつづられている。
獄中記を読むと、刑務所の中と比べてシャバにいる今の自分の境遇がいかに恵まれているかということに気づき、ガンバらなきゃいかん!と思うのだが、今回はそうはいかなかった。
潰れそうな会社で、めげてしまいそうな気持ちをエンヤコラと必死で正常に保とうとしつつ転職活動をしている私から見ると、刑務所でのシンプル?に見える生活がうらやましかった。
刑務所の中が私の今いる環境よりいいわけはないのだが、なんというか、うーん。
会社を建て直すというような気概もなく、ダラダラとやる気のない状態で今の会社に勤め続けているという状況が私の精神に打撃を与え続けている。
早く転職したい、でも今より給料がいいところを見つけられない。
このまま転職できずに会社が潰れて・・・
会社から逃げ出したいという気持ちを押し殺しつつ無理している私が、刑期を終わらせて日本に帰ろうという強い意志を持っている筆者を見るととにかくまぶしいんだ。