安保法案の泥仕合への違和感 『国家のエゴ』

国家のエゴ

  • 書名:『国家のエゴ』
  • 著者:佐藤優
  • インタビューの聞き手:姜尚中
  • ISBN: 978-4022736307
  • 刊行日:2015年8月30日
  • 価格:720円(税別)
  • 発行:朝日新聞出版
  • ページ数:205
  • 形態:新書

以前より義理の父から本を何冊ももらっているが、今回もそんな本の中の一冊である。

新書で、さらに発売されたのも最近と、通常の私の本の購入サイクル(最近はブックオフや古本屋の文庫100円コーナーでのみ購入)からは完全に外れる本なので、お義父さんからもらわなければほぼ確実に読まなかった本である。

佐藤優(さとうまさる、らしい、さとうゆうではない)は最近というか以前から気になっていて、読もうかなと思っていたのでちょうどよい機会であった。

この本で語られていることを私の解釈で要約すると、

安倍首相はとにかく安保法案を通したかったが、その法案自体は使い物にならない、でも今日本という国家の運営を行っている人たちは近視眼的な考えしかないのでとんでもないことになる、ということである。

で、なるほどと思ったのが日本は戦前も戦後も強い国であり覇権的な帝国主義の国であるという指摘、詳しくは本書を・・・だが、確かにそういう考え方もあるんだと思ったのだ。

安保法案の顛末を見ていると賛成派と反対派が見当違いなところでののしりあいの泥仕合をしていて、私の懸念(日本が今後どこかの国と戦争をしてしまい、人がたくさん死ぬのではないかという不安)は何も解決されなかった、報道見る限りでは。

で、本書である。著者の佐藤優はかなり冷静に(感情論にならず、ということ、感情をうまく隠しているだけかもしれないけど)気になる部分を語ってくれている。

あと、最近日本会議という極右団体が政権を牛耳っているということを知ったのだが、そのサイトを時々見ているのだが胸糞悪くなる。