ブックオフを初めて知ったのは10年くらい前、下品な黄色いカンバン、「いらっしゃいませ」と連呼する店員、そして100円コーナーが衝撃的であった。
本を流通させて、その流通にかかる費用だけをもらいますよ、みたいなビジネスライクな感じに当時は反感を持った。
「本は文化なんだ、それをお粗末に扱いやがってふざけんな!こんなとこで買ってやるか!」と当時大学生だった私は叫んだ。
10年くらい経ち、私が買う本の半分はブックオフの100円コーナーのものである。
100円コーナーは楽しい、ブックオフもいいもんだ。
『マルドゥック・ヴェロシティ』(冲方丁 ハヤカワ文庫JA)の全3巻はどこだか忘れたが、どこかのブックオフで買った、100円コーナーにあったかどうだか忘れたがとにかくブックオフで買った。
『甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖1』(山田風太郎 講談社文庫)は今の家から歩いて10分くらいの国道沿いにあるブックオフで100円で買った。
舞台は未来と戦国末期という違いはあるが、どちらも異形の集団同士が異形の戦いを繰り広げるというもの。
両者とも非常にアニメチックというか、なんというか漫画的、映像化がされているのは『甲賀忍法帖』の方だけであるが、『マルドゥック・ヴェロシティ』も前作の『マルドゥック・スクランブル』が映画化されているので近いうちに映像化するのではなかろうか?