文庫の値段が1,000円超え『略奪都市の黄金』

この本に宇宙人は出てきません

  • 書名:『略奪都市の黄金』
  • 著者:フィリップ・リーヴ
  • ISBN: 978-4488723026
  • 刊行日:2007年12月
  • 価格:1080円(税別)
  • 発行:創元SF文庫
  • ページ数:411
  • 形態:文庫

今からは遠い遠い未来、地球は荒れ果て、地上では「移動都市」達がお互いを食い合っていた・・・

都市自体が「ハウルの動く城」のようにキャタピラを持ち移動する、そんな都市達の世界、それが本作の舞台である。

本作は前作『移動都市』の続編にあたる物語、本作は「移動都市」で生まれ育った主人公が、苦難の冒険を繰り広げるという、ワリと単純なものである。

前作で「移動都市」というワリと突飛な設定が出てきたので、ひきこまれた記憶があるが、今作はその続編ということで特に驚きはない。

これを読むならば前作を読んだ方がいいと思う、一作目が良かったから二作目が出ましたという典型的なパターンだと思う。

しかし一番の驚きは値段である、文庫なのに1080円(税別)もするのだ。

最近文庫の値段が高騰してきている、特に単行本が発売されず文庫本が国内デビューとなるSF系の文庫にその傾向が強い。

ハヤカワSF文庫と創元SF文庫からの新刊はほぼ1,000円を超えていて、文庫だと思って手軽に手にとってレジに向かうと、3冊くらいなのに会計が3,000円を超えたりして、え?となる。

あまり売れないけど、購入する固定層がある程度は存在するし、たぶんそいつらは金を出す、っていうような市場調査の結果、文庫なのに1,000円超えという事態になっているのだろう。

結婚してから自分の自由なお金が激減したので、私は新刊のSF文庫をホトンド買っていないというか買えない、かといってSF文庫は古本屋に並ぶ率も非常に低く、ブックオフの100円コーナーなんかではほとんど見かけない、あまりに何も無いのでブックオフに入ってSFコーナーを覗くのすらやめた。

私はどこでSFを買えばいいのだ、あ、Amazonで中古の一円で出てるのとかを買えばいいのか。でも送料がすごいんだよな・・・送料が。