これ読んだことあるって思って、自宅の本棚を見たら同じのがあった 『麦酒主義の構造とその応用胃学』

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  • 書名:『麦酒主義の構造とその応用胃学』
  • 著者:椎名誠
  • ISBN: 978-4087472493
  • 刊行日:2000年10月
  • 発行:集英社文庫
  • ページ数:234
  • 形態:文庫

数年前というか十年くらい前のことだ、バイトが終わって駅まで歩いている時、帰りの電車の中で読もうとしている本がもう少しで読み終わることに気づいた。

電車に乗っている途中に読む本が無くなると寂しいので、電車に乗る前に駅の本屋で何か買う事にした。

当時は蔵前にあるゲーム問屋で働いて、総武線の浅草橋駅から蔵前まで15分ほどをいつも歩いていた。

入ったのは浅草橋駅の隣にある品揃えはよくないものの、バイトの女の子が「アタシ本大好きです!ホンに埋もれて暮らしたいわ!」という感じのワリと硬派な老舗(おそらく)本屋であった。(今はないかも)

当時の私は椎名誠ばかり読んでいたので、文庫コーナーで椎名誠の本を探した。

書棚にはそこらへんの本屋と同じく、岳物語、哀愁の町に霧が降るのだ、銀座のカラス、さらば国分寺書店のオババ・・・などなど椎名誠の代表作が並んでいたが、そこらへんの作品はもう読んでしまっているので、私は読んでいない椎名誠の本でさらに読みたい気分のモノを探した。

その中で目にとまったのが『麦酒主義の構造とその応用胃学』であった。

帰りの電車の中で買った本を読み始めたのだが、冒頭の刺身の話から、どうも前にこの本を私は読んだことがあるな、いや、読んでないか、いややっぱり読んだことあるよ・・・という気分になってきた。

ただ、椎名誠の本は結構読んでいるので違う本で似たような話をしていたのだろうと思って読み進めた。

しかし家に着いて、私の本棚の椎名誠コーナーを見ると、なんと『麦酒主義の構造とその応用胃学』がドカンと鎮座していたのであった・・・

今まで読んだ本を全て記憶しているか、または記録していればいいのだが、それはめんどくさい。

読んだ本は捨てたり売ったりせずに家の本棚にズラーっと並べておいて毎日出かける前にチェックでもしておけばそういうこともないのだろうが、それは金銭的に許されない。

いや、読む本を年に一冊だけとかにすれば私の残りの人生で読む本というか買う本は100冊にも満たないのであろうから、何も考えずに本を買って、あれ持ってたとか、あれ読んだことあるとか、そういうことも起きず無駄遣いもせずにああ幸せって、それも無理だ。

既読の本をまた買っちゃうのを防ぐ方法なんかないだろうか。