二次面接まで進んだ八丁堀の開発会社を断ったが、焦りはどんどん募るばかり。
会社の経営が危ないので冬のボーナスも出ない、というかもともとボーナスはあるとしたら年1回夏にあるだけなので、毎年冬はもらっていない。
でも、年末になるとお金を使う場面が増えるので使わないものを売ることにした。
なので、家にある中古のゲームやらを中古屋さんに売った。
さらに、大切にしていたNikonの一眼レフカメラと少し前に買ったKindle paperwhiteもヤフオクで売ることになった。
無事に売れたが、全部で2万ちょっとにしかならなかった。
まあ無いよりはましである。
今年最後の面接
そんな中今年最後になるであろう面接が決まった。
渋谷の会社で、私のいま所属している会社とは駅を挟んで反対側にある。
平日の午前中が面接だったので、会社には午前休をもらってスーツを着て家を出た。
午後からは会社なので着替えと靴を持っていかなくてはならず、結構というか荷物がかなり重い。
渋谷駅の地下街でコインロッカーを捜し、そこに荷物を入れて円山町の面接先へ行った。
まず総務の女性との面接を行い、その後に社長面接である。
証券会社向けの検索エンジンを作っているようで、会社の調子はかなり良さそうな雰囲気であった。
女性、社長ともに笑顔が多い気がした。
仮に入社するとすれば、私はそのフロントエンドの部分でHTMLやJSなどを使うことになりそうである。
10時から始まった面接は11時過ぎで終了した。
手ごたえは良かった気がするが、そもそもそう感じさせるような人当たりのいい社長なのでどうなるかはわからない。
コインロッカーから一旦荷物を出して、漫画喫茶に行き着替える。
そしてまたコインロッカーに着替えを入れてから会社に行った。
これで受からなかったらロッカー代が無駄になるなと思い、わびしい気持ちになった。
受かったが
2日後くらいに面接の結果が来た。
結果は合格である。
さらに年収が上がるという結果、だがしかし。
この会社は給与に占めるボーナスが多いため、月給が下がるという結果に。
どうしようか。
逆転
「年収が上がるのはありがたいのですが、月の給与が下がるのが家庭もあるため非常に厳しいです。少し考えさせてください」
というようなメールを合格メールの返信として出した。
そして、仕事納めの日にメールが返ってきた。
「わかりました、月給を上げさせてもらいますが、その分ボーナスは下がります。もちろん年収は提示したものと同じです」
とのこと。
大逆転である。
家に帰り、妻とも相談し、OKをもらった。
ついに決まった、今年最後の勤務日に決まるとは劇的。
あとは、今の会社を辞めるだけである。
連載 「新・さ迷える転職大変記」バックナンバー
- 新・さ迷える転職大変記 第1話 「会社辞めるよ」
- 新・さ迷える転職大変記 第2話 「転職活動開始」
- 新・さ迷える転職大変記 第3話 「最初の面接」
- 新・さ迷える転職大変記 第4話 「スマホゲーム嫌いなんです」
- 新・さ迷える転職大変記 第5話 「二次面接へ」
- 新・さ迷える転職大変記 第6話 「活動はちょっと落ち着く、会社にはドンドン行きたくなくなる」
- 新・さ迷える転職大変記 第7話 「Javaの学校へ、そして家を買う話が出てくる」
- 新・さ迷える転職大変記 第8話 「心療内科へ」
- 新・さ迷える転職大変記 第9話 「また面接へ、特にビジョンはありません」
- 新・さ迷える転職大変記 第10話 「おたく、何の会社ですか?」
- 新・さ迷える転職大変記 第11話 「心療内科、ついに終了」
- 新・さ迷える転職大変記 第12話 「そして減給、そして決意」
- 新・さ迷える転職大変記 第13話 「早く転職したいけど、そんなすぐには決まらない」
- 新・さ迷える転職大変記 第14話 「面接中に居眠りされる」
- 新・さ迷える転職大変記 第15話 「カウントダウンが始まる」
- 新・さ迷える転職大変記 第16話 「カウントダウンは続く」
- 新・さ迷える転職大変記 第17話 「ついに逆転か?」
- 新・さ迷える転職大変記 第18話 「終章」
- 新・さ迷える転職大変記 第19話 「まとめ」