新・さ迷える転職大変記 第7話 「Javaの学校へ、そして家を買う話が出てくる」

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会社では引き続き、上司との最悪な関係が続いていた。

今度は製品を売り込む営業電話をしろと言われて、それ俺の仕事かよと思ったがイヤですと言い返せるほど私は強くなく、うーと言いながら何件か電話をした。

しかし、やる気がない上におどおどと電話をしていて契約が取れるわけがない、結局これも2、3日で終わってしまった。

私は元のデザイナの業務に戻り、製品のパッケージやWebサイトを作る作業に戻った。

Javaの学校に見学に行く

家族会議でJavaの勉強をしてから転職活動を再開するという話になったので、妻がいくつかJavaの学校を探してくれたのでそのひとつに見学に行ってみた。

初歩的なプログラミングの授業を一回だけ無料で受けて、その後に面接となった。

しかし、思っていたより授業料が高かった、100時間分の授業でなんと50万円ほどである、1時間5,000円なのですごく高くはないのだが、まとまると高い。

で、今の私および家族にこの金額が払えるか?と考えたが、ちょっと難しい。

違う学校だったら安いのでは?と思ったので別の学校にも見学に行ってみた。

そこも同じような値段だった・・・さらに経営が苦しいのか、強引にグイグイと入りませんか?と迫ってくる。

お金払ってからつぶれられても困る、さらにある程度の下地はあるのでJavaは独学で行くことにした。

Javaの基本の勉強をする本を1冊買って、毎週末にお勉強を開始した。

妻が家を欲しがる

そんな時に妻から「家が欲しい」という相談をされた。

実は私はある理由からローンが組めないと思っていて、ローンが組めないので一生貸家で暮らそうと思っていた。

だから、それを妻も承知だと思っていたのだが、どうやらそのある理由があってもお金を借りられる可能性があるらしいのだ。

まずは、どんな家がどんな値段で売っているのか今住んでいる三鷹周辺で探してみようかという話になった。

とはいえ、今の私は転職を考えていて、転職をした場合給料は下がるかもしれず、さらに転職をした直後にはお金を借りられないので家を買うとした場合、今の会社に勤めている間に買わなくてはならない。

新たなプレッシャーがやってきた。

給料が上がる

その年に出した新製品が思ったように売れず、自社の直販ECサイトの売り上げも伸びていなかったが、その年も給料が上がった。

毎年4月末に面接をして、そこで昇給の話をされるのだが、その年も昇給があった。1万円の昇給だった。

私は会社を辞めたいとか言っていたが、給料が上がるのに気分が悪いはずはなく、ちょっとだけ会社に行くのが楽になった。

でも妻は家を欲しいといい始めたし、この頃から色んな事を平行して頑張らなくてはいけないとう強迫観念みたいなのが強くなってきた。

まず、一つめが転職活動とそのための勉強、二つめが家探し、三つめが会社での売り上げを上げることである。

昇給はしたものの、会社の業績自体はあまりよくなっておらず、というか売り上げは下がってきていて、売り上げが下がれば給料も下がるので頑張るしかない、でもやる気はない。

で、あと子供が生まれてまだ一年経っていなかったので、慣れない子育てをするストレスもあった。

妻は家にずっといて子供と向き合っているので、子育てのストレスが凄かったのは妻のほうであった、私はその妻をフォローしなくてはならなかったが、それもうまく行っていなかった。

転職、家、会社、家族、その4つがどれも深刻な悩みに思えた。どれも今頑張らなくては取り返しがつかなくなるような気がしたのだ。どれかひとつでもお休みにしたかったが、4つが全てこんがらがっているように思えて、お休みはできない気がした。

精神的にどんどんきつくなってきたのが、その時期であった。

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