ブラストワンピースとペルシアンナイトが引退したが2頭とも種牡馬になれなかった。
なお、種牡馬になれなかったからと言って2頭が馬として幸せなのか不幸なのかについてはここでは考えないのであしからず。
ブラストワンピース
- GI勝利: 有馬記念(2018)
- 勝ち鞍の最短距離: 1800
- 勝ち鞍の最長距離: 2500
- 父: ハービンジャー
- 母父: キングカメハメハ
- 母母父: フジキセキ
ブラストワンピースはGI勝利が2500メートルの有馬記念、斤量差があるとは言え年上であるレイデオロとシュヴァルグランを破ってのグランプリ制覇だった。
菊花賞で1番人気だった馬なので長距離適性がありそうではあるものの、意外なことに天皇賞春やステイヤーズSには出走していない。
勝ち鞍は2000メートル以上しかないと思っていたが1800メートルの毎日杯を勝っている。
母父はキングカメハメハなのでロードカナロアの繁殖牝馬につけることはできなさそうだがサンデーサイレンス系の牝馬に種付けした場合はサンデーサイレンスは5代目の父となり、クロスの血は薄くなるので全然いけるのではなかろうか。
ノーザンダンサーの血がかなりこまかく入り込んできているのも悪くなさそうである。
なんで種牡馬になれなかったのかはよくわからない。ちょっと気になる部分をあげるとすれば有馬記念以外のGIで馬券になっていないということだろうか。
たぶん天皇賞・秋で馬券になっていれば違ったかもしれない。それか1600メートルの重賞を勝っていても違ったかもしれない。
ペルシアンナイト
- GI勝利: マイルチャンピオンシップ(2017)
- 勝ち鞍の最短距離: 1600
- 勝ち鞍の最長距離: 1800
- 父: ハービンジャー
- 母父: サンデーサイレンス
- 母母父: ヌレイエフ
ブラストワンピースとは対照的なのがペルシアンナイトである。
ブラストワンピースの勝てなかった(そもそも出走してない)1600メートルのGIを勝ったのがペルシアンナイトである。
勝ち鞍の最長距離はブラストワンピースの勝ち鞍の最短距離であった1800メートル。
GIに関しては2000メートルの皐月賞と大阪杯でも連対をしていて、マイルチャンピオンシップは3年連続馬券になっている。
ブラストワンピースがムラ駆けタイプだとすると、ペルシアンナイトは常に好走する馬主孝行な感じの馬である。
母父がサンデーサイレンスなのでサンデーサイレンス系の繫殖牝馬には種付けできないが、逆にキングカメハメハ系の繁殖牝馬にはつけられそうである。
ブラストワンピースが種牡馬になれなかったと推測できる事情を逆に満たしているのにペルシアンナイトも種牡馬になれなかった。
2頭とも競走成績での共通点はあまりなかったがクラブ馬主の馬である。クラブの持ち馬のため、規約上どうなっているのかはわからないが仮に種牡馬として売却をしたとしてもクラブの一口馬主たちに入ってくる額は500口なのであれば1/500になってしまうというのも理由かもしれない。
いやでもしかしである。そもそもほぼ確実に儲けられない一口馬主をやっている人たちの主な動機は「ロマン」のはずであり、そんな人たちが種牡馬になるのを反対するかね。
種牡馬になることによる配当金が一口あたり1000円くらいだとしても自分の馬が種牡馬入りするのはうれしくないわけがないだろう。
競馬はギャンブルの側面もあるが、競馬ファン達は血統にまつわる物語も楽しんでいる。
応援していた馬の子供や孫たちがターフやダートを駆けるというのは非常にココロオドルことなのである。そんなココロオドルことをガツンとつぶしてしまうのはやっぱし納得がいかない。
レースで負けても勝っても騎手や調教師はファンやマスコミにコメント残すのだから、G1勝っても種牡馬になれないのであればオーナーは記者会見でも開いて詳細を説明してくれ、ホント。
ハービンジャーの産駒が種牡馬になれないのであれば、ハービンジャー産駒は今後売れなくなるかもよ、社台ファームとしてもこれはいいことじゃないでしょ。